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求人広告と転職フェアへの出展で有望な人材を採用
~人手不足に突破口を見出したホテル

活用した支援メニュー(最新版)
外国人旅行者受入に係る経営活力向上支援事業補助金

事業者情報

企業名
株式会社ホスピタリティオペレーションズ(都内スマイルホテル)
所在地
東京都千代田区神田錦町二丁目5番16号 名古路ビル新館8階
HP
都内スマイルホテルのロビー

 株式会社ホスピタリティオペレーションズは、ビジネスホテルチェーン「スマイルホテル」をはじめ、全国各地でホテルやリゾート施設などを運営している。都内のスマイルホテルでフロントスタッフを募集していた同社は2023年、「外国人旅行者受入に係る経営活力向上支援事業補助金」を申請。大手求人サイトへの広告出稿や転職フェアへの出展を通して有望な人材の獲得へとつなげ、人手不足に突破口を見出した。

<補助金・事業を利用したきっかけ>
旅行需要の回復でフロントの人材が逼迫 急遽、採用活動を強化

 同社の担当者によると、コロナ禍における売り上げの落ち込みはあったものの、全国旅行支援や国内の水際対策の緩和によって需要が回復し、元々人材不足に悩まされていたホテル業界でいかに人手を確保するかが従前以上に大きな課題となっていた。そうした状況の中で、都内のあるスマイルホテルでは、フロントに必要な人数が揃わず、逼迫していたという。近隣の系列ホテルのスタッフに応援を頼むなどして営業を続けていたが、一時的なサポートでは限界があるため、急ピッチで採用活動の強化を決めた。
 人材の獲得には様々な経費や労力が掛かる。活用できそうな補助金についてリサーチを進める中で、人材紹介会社からの助言などもあり2023年1月に同補助金を申請した。

<補助金・事業を活用した取り組み>
大手求人媒体に募集広告を掲載 大規模転職フェアへの出展も

転職フェアでのブースの様子

 同年2月に交付が決定すると、4月から6月にかけて、以前から活用していた二つの大手求人媒体にフロントスタッフとして正社員を募集する広告を掲載した。広告では未経験者を歓迎しつつ、訪日観光客にも対応できる人材を募るため、英語をはじめとする語学力を活かせる点や資格取得支援制度の存在もアピールした。
 6月下旬には、都内で開かれた有料の大規模転職フェアに出展した。同社はこれまでにも職業安定所などが主催する無料の就職フェアに出展してきたが、有料イベントへの参加はほとんどなかった。担当者は「(有料イベントは)出展料が高額なこともあってあまり積極的ではなかったが、今回は補助金を活用できることもあり、有望な人材の確保に向けた新たなチャレンジとして出展を決めた」と振り返る。

<概算費用>

補助金 約100万円

<補助金・事業の活用スケジュール>

申請:2023年1月
交付決定:2023年2月
求人広告掲載:2023年4月~6月
転職フェア出展:2023年6月下旬
実績報告提出:2023年7月
額確定:2023年8月
補助金受取:2023年9月

<効果>
採用単価を抑えながら、有望な人材を獲得

 求人広告には約80件の応募があり、最終的に20代の男女2人を採用した。担当者は結果について、「十分満足できる応募数と効果が得られた」と手応えを語る。転職フェアの出展では、30~40人の転職希望者と出会ったことから、20代の応募者1人を採用した。今回採用した3人は、英語圏への留学経験があることや語学への関心が高いといい、インバウンド需要への対応にも期待がかかる。
 現在、3人はフロントスタッフとして日々業務に励んでいるという。担当者は「補助金で採用コストを抑えることができ、非常にありがたい」と話し、「我々のように都内に複数の施設を有する事業者にとって、補助金を活用するメリットは本当に大きい」とその意義を語る。